ドバイの2020年のラマダンがコロナウイルスの影響で変わる事は?

ドバイを含め中東のイスラム圏では、来週金曜日(4月24日)からラマダンに入る予定です。(月の動きで判断されます)
ラマダンはイスラム教徒にとっては大切な1ヶ月です。
日が出ている間は飲食を慎む事で、様々な日常の当たり前に感謝するのがラマダンだとのこと。2019年までのラマダンについては「ラマダン中ドバイでの食事はどうする?2019年に観光客が気をつけることは?」にて、まとめています。

この記事を書いた1週間後に迎えるラマダンにドバイでは、外国人でイスラム教徒ではない私達には特別な指示は多くはありません。そうは言いながらも、これまでのラマダンとは違う1ヶ月になる事は確かでしょう。WHOからのも特別な一ヶ月に対して指針が出ており、その指針とともに、わかった段階で情報をアップデートしてお伝えします。

UAEでの2020年のラマダンの情報

UAEは宗教の自由がある場所ですが、基本的にはイスラム教徒がほとんどでありイスラム教の戒律が色濃くある国です。私はイスラム教徒ではありませんが、ドバイで普通に生活ができます。

イスラム教徒ではないのですが、ドバイに来て知ったことがたくさんあり、ラマダンの事もその一つです。

イスラム教徒が守るべき大事な戒律の中にラマダンがあります。ラマダン月はホーリーマンス(聖なる一ヶ月)とも呼ばれ、他の11ヶ月とは違う暮らしをします。太陰暦で月を判断しますので、今でも月の満ち欠けを目で確認して、新月の翌日からラマダンの「聖なる一ヶ月」が始まります。

ラマダンの1ヶ月は、日が昇ってから、日が沈むまでの間の飲食食べものも、水を含む飲み物も(うがいもできません)喫煙もしてはいけないのです。

日が沈む、日が昇る時間は、目視ではなくきちんと決められており、その時間が確認できるアプリもあります。

通常のラマダン月との違いは?

通常のラマダン月には、普段はお祈りをしているのかな?と思うような人でも、きちんとした戒律に従っています。

通常は一日5回のお祈りが、更にモスクでのきちんとしたお祈りに代り、日没後の食事は、家族や親類が集まり昼間の断食を跳ね返すような、特別な食べもので食卓を囲みます。勤務時間も通常より短縮され、基本的には2時間ほど早く勤務時間が終了します。
ただでさえも、日中の活動時間が短くなるのですが、コロナウイルスの感染防止の隔離政策ですでに自宅勤務の人も多いので、昼間は寝ていて夜に活動!というパターンがこれまで以上に多くなるのでしょうか?

聖なる一ヶ月を過ごす事になるラマダン月ですが、コロナウイルスの感染拡大のために外出禁止、同居の家族でない人との集会が禁止、などと制限のあるUAEです。
1週間後には日没後のエフタールそれも、内々少人数の家族だけでの食事になり、ラマダン時には通常はあまり外に出ない日中の買い物に出なければ、3日に一度の買い物の機会を奪われてしまう事になります。

お祈りの機会が通常よりも多くなるラマダン月ですが、今はモスクでの集会はできなくなっています。

サウジアラビアの聖地メッカでも、今は巡礼はできません。

これまでとは全く違うラマダンを迎えるドバイ(UAE)を含めたイスラム教の国。イフタール(日没後のお祈りの後の食事)や、様々な事が今までと違ってくるのでしょう。

うラマダンの時にのみ行うお祈りは「タラーウィーフ」と呼ばれ、モスクで夜にお祈りをするのですが、この「タラーウィーフ」も自宅で行うように政府からの通達が出たとのことです。非常事態の事なので、外に出ず家で祈りを捧げる事になりますね。

WHOの懸念事項

WHOでは、様々な懸念事項を各国のリーダーに示しているそうです。

  • 人の身体に触れないように、距離を置くことを再度念押し!
    通常の挨拶の仕方などを変えるように言及しています
  • 感染リスクの高い人がどういう人か?
    症状のある人は集会に参加しない、
    高齢者や心臓病や糖尿病など基礎疾患のある人も重症化するリスクが高いので、人が集まるところには行かないようにとしています。

を再度示しています。その上でいくつかの項目に関して触れています。

実際の集まることへの改善策

  • お祈りの場所の衛生
  • 衛生面で気をつけるように!
  • 礼拝場所や建物の清潔に保つ

このガイドラインは世界中のイスラム教徒に向けて出している指針です。
UAEでは、すでにモスクでの礼拝を禁止していますので、当てはまらない事ですね。

チャリティについて

「喜捨」の為に食事を配る方法を変える

これまではテントの中で日没後の食事を貧しい人に振る舞ってきました。

UAEでは、日中に食料品か医薬品の買い物と以外は許可がないと外に出られないという制限があります。ドバイでは許可がないと外出はできませんし、ドバイ以外でも食べものを受け取りに行くことは難しいでしょう。
今のところは24時間外出制限は4月18日まで!としているので、このまま解除されれば、持ち帰る形式では食事を配る事は可能になるかもしれませんが、延長になった場合は、食べものの施しも、デリバリー方式になると思われます。
しかし、相当な数のデリバリー要員が必要になりますね。

実際には、UAEはチャリティでの食べものの施しは、デリバリーとして必要としている人に届くような仕組みを準備するように政府からの通達が出ているようです。

健康維持

WHOのガイダンスの文の中では、コロナウイルスの感染拡大の中でのラマダンは、

  • 福祉について
  • 栄養と水分をきちんと補充する
  • 身体を適度に動かす
  • 喫煙について
  • 精神と肉体の健康
  • 家庭内暴力に対する対処

などを含めて、様々な言及がありました。

まとめ

敬虔なイスラム教徒にとっては、特別なラマダンとして無理をする信者が増えないとも限りません。ですが、このままの外出制限が一気に花序されるとも思えない状況ですので、この後どういうお達しがでるのか?また、アップデートしていきます。

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